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[チルチルとミチルの物語]

STORY[6-2]
illust 最初に訪れたのは「思い出の国」。濃い霧が立ちこめています。ようやく
霧が晴れてくると、小さな百姓家が見えてきました。庭で、とうの昔に
死んでしまった懐かしいおじいさんと、おばあさんが居眠りをしています。
しばらく様子を見ていると、大きなノビをしてふたりが目をさましました。
大喜びで駆けよるチルチルとミチル。「もう会えないと思ったのに」。そう
告げると、おじいさん、おばあさんはニッコリとほほえんで「生きている者
が思い出してさえくれれば目がさめて、いつでも会えるんだよ」といい
ます。庭先の梅の木の枝にとまっていたツグミが、いきなり鳴き出し
ました。それも、チルチルがツグミのことを思ったからだとおじいさんは
説明します。チルチルは、そのツグミの色が青いことに気がつきました。
探している青い鳥です。おじいさん、おばあさんの許可をもらって、持って
きたカゴに青い鳥をしまいました。

ホッとしたチルチルが、ふと死んだ妹や弟たちのことを思い出すと、小屋
の中から、みんなが次々と姿をあらわしました。かわいがっていたイヌの
キキまであらわれる始末。一緒におばあさんが用意してくれた夕食の席
につきます。キャベツのスープと梅の実のパイ。久しぶりのにぎやかな
食卓にチルチルはおかわりをせがむほど夢中になります。

そこへ、大きな時計の音。戻る時間が来たのです。最後のキスをかわし
大急ぎで村を飛び出したチルチルとミチルですが、まだ別れの手を振って
いるのに、おじいさんの家は次第に霧に包まれ始めます。それと同時に、
連れてきたカゴの中の青い鳥も色が変わってしまったのです。

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